nano iDSDの本領を発揮させるべく、再生ソフトとしてfoobar2000を使い、またwasapi、ASIOを導入し、更なる高音質化を図ってみます。
目指すはDSDネイティブ再生!ハイレゾを示すシアンやマゼンタにランプを光らせるnano iDSDが見たい!
ただ、これがなかなか一筋縄には行きませんでした… 似たような現象に悩まされている人の助けになれば幸いです。
ドライバの準備
まずは僕のPCの環境を。
- Windows 8.1 64bit
- CPU intel core i7 4770
- RAM 8GB
- マザーボード ASRock H87 Pro4
nano iDSDのUSBコネクタは青い、つまりUSB3.0です。
ということでPCのUSB3.0端子に接続。(USB3.0接続では一部PCで不具合が出る、とiFI公式にアナウンスされていますが、ここは敢えて)Windowsがnano iDSDを認識、勝手にドライバがインストールされます。ここで第一関門。このUSBドライバでは一切nano iDSDは動きません。iFIのサイトから専用ドライバをダウンロード、インストールする必要があります。(URLのdownloadの綴りが間違ってるの気になる)
iFIオーディオ製品ソフトウェア・ダウンロードdownlord of iFI-Audio.jp
ここからドライバを貰ってきました。この時点の最新はVer2.19.0でした。
ドライバーのインストール前に、一応Windowsによってインストールされているドライバをアンインストールしておきました。(必須ではないはずです)コントロールパネル – ハードウェアとサウンド – オーディオ デバイスの管理でさきほどインストールされたnano iDSDのプロパティを開き、中の「制御情報」のプロパティにある、「設定の変更」内の「ドライバー」タブより削除できます。
さきほどダウンロードしたファイルを開き、ドライバをインストールしちゃいましょう。これでnano iDSDから音が出るようになります。
適当なソフトで鳴らしてみます。僕は普段から使っているfoobar2000で試しました。音が出ない場合は、ハードウェアとサウンド内のオーディオデバイスの管理を開き、「iFI (by AMR)HD+ USB Audio」を右クリック、「規定のデバイスとして設定」で直るかもしれません。
ノイズが乗り続ける
ドライバのインストールを終え、音が出たのはいいものの、再生中常に「プチッ ジッ」というノイズが。これでは使い物にはなりません。
まぁこの時点では焦らず。前述した「例のUSB3.0問題だろう」と考えていました。しかし、
- USB2.0ポートに接続
- USB3.0ハブを挟んでみる
- USB2.0ハブを挟んでみる
- USB2.0ケーブルで接続
- ドライバの再インストール
すべてアウト。ノイズが乗ります。辛すぎる~
ということで悩んだ挙句、「USB3.0の息の根を止めるしかない」ということで、BIOSへレッツゴー。大抵のPCは起動時のメーカーロゴやマザーボードのロゴが出ている時にF2かDeleteキーで入れます。
僕のPCの場合はこんな感じ。
「Advanced」をクリック。「USB Configuration」へ。
左端が切れてしまっていますが、「intel USB3.0 Mode」をクリック、「Disabled」に変更。
設定を保存しBIOSを抜けます。早速再生すると、ノイズは全く無くなり、クリアに。どうやら上手くいったようです。
これでやっとnano iDSDの本領発揮。ウォークマンF887とは違う方向性のいい音がします。ウォークマンのやや味付けの濃い音とは異なり、自然で解像度の高い音。好みドンピシャです。やったぜ。
さてハイレゾを…ということで再生してみたのですが、nano iDSDのランプは「44.1kHz 16bit」を示すグリーンから変化せず。
foobar2000にASIOを導入
僕は普段PCで音楽を再生する際には、foobar2000にwasapiAPIを用いています。wasapiを用いると、Windowsのミキサーやエフェクト処理をスルーして出力できるので、音質の劣化を避けられる(らしい)ってワケです。ミキサーをスルーするので、wasapiで音楽再生中はfoobar2000の発する音声以外は出力されません。
nano iDSDでハイレゾをネイティブ再生するならば、wasapiと似たスルー出力のできる「ASIO サウンドドライバ」をfoobar2000に使わせれば出来そうです。
日本語化工房 – DSDネイティブ再生(foobar2000でASIO 2.1編)
このサイトを参考に作業しました。特に難しいこともなく5分ほどで完了。
foobar2000の上部にある、「Library」- 「Configure」より設定画面を開きます。
playback – Output – ASIOのASIO driversにiFI(by AMR)HD USB Audioが存在していることを確認します。
Outputの出力デバイスのプルダウンから、「ASIO : iFI(by AMR)HD USB Audio」を選択。お疲れ様でした。
やっとのことで、ハイレゾFlacやDSDでnano iDSDのランプの色が変わり、ネイティブ再生していることが確認できました。
試行錯誤の連続で疲れました… iFIは希望者にUSB3.0問題に対処したベータ版ファームウェアの配布を始めていますが、ベータ版を新品のnano iDSDに使うのもアレなんで、(ダウングレードもできませんし)誰か人柱レビューを頼みます。
まぁ、USB3.0を無効化さえしてしまえば現状でも快適なので、僕は正式版リリースを待つことにします。
iFI-Audio.jp News and Blog: USB3.0対応nano iDSD用ファームウェアBeta版の頒布
ではまた。次はウォークマンにでも接続してみましょうか。