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UE900はカスタムIEMの夢を見るか

カスタムIEMが欲しい。イヤホン好きならいつかは辿り着くカスタムIEM。アーティストがステージ上で着けてるアレ。なんだか無駄に憧れる。つよそう。

 

高い

高い。耳の型取ってオーダーメイドになるんだから仕方ないけど。愛用しているUE900のメーカー、Ultimate EarsのカスタムIEMは10万円超えはザラ。最上級UE18Proに至っては18万近い。買えるかそんなの。日本人アーティストに幅広く普及している須山補聴器のFitearも同様。新田恵海さんと同じ須山補聴器のカスタムIEM欲しい。新田恵海さんと同じ須山補聴器のカスタムIEM欲しくない?

そんなこと考えてたらeイヤホンがカスタムIEM専門店開いたそうで。いいタイミングだ。

安い

安いのが現れた。シンガポールのメーカー、AAWはeイヤホンで28900円でカスタムIEM「A1D」が作れちゃう。耳の型であるインプレッションの採取代が5千円としても4万円切れてしまう。UE900が39800円なのでそれよりも安い計算だ。なんだそれ…

しかし安さには理由がもちろんあるわけで、一般的なカスタムIEMが当然のように複数のバランスド・アーマチュアドライバを詰め込んでいる中、A1Dはシングルダイナミックドライバ。世間一般的なイヤホンと同じ構成ですね。因みにUE900はバランスド・アーマチュア片側4基。片側12基突っ込んだカスタムIEMもあったりします。

バランスド・アーマチュアドライバは補聴器などに使われてるドライバで、ドライバが小さくでき、クリアな音が出せるいいヤツなんですが、周波数帯域が狭いので、高域、中域、低域用、と複数搭載してしまうのが高級イヤホンでは一般的ってわけ。

そんな中ダイナミック一基のカスタムIEMなんて出されても、正直微妙なのではと思わざるを得ませんね…(もちろんダイナミック一基構成の高級イヤホンは存在するわけですが)

しかし安いのは非常に魅力です。

試聴してきた

eイヤホンに行って聴いてきました。試聴環境はF887にnano iDSD。

A1D、コネクタがmmcxなのですが、既にガタがきてました。mmcxにありがちな接触不良ですね。接点復活剤で拭いてやればとりあえず治るでしょうが、実際買ったとなると精神衛生上悪すぎる。修理となっても海外に送ってとなると時間とお金が掛かっちゃいますし。

で、聴いた感想なんですが、「凄まじく無難」でした。悪いところは特に見つかりませんが、UE900やその他の高額カスタムIEMと比べるとやはり解像度は劣ります。あくまで「モニター」なので、分かりやすい味付けが少ない「無難さ」はいい事なのかもしれませんが。

シェルはなかなかに綺麗でした。

値段も考えると、思ってたより良かったので欲しくなっちゃいましたが、買ったところでUE900を使い続けてしまう予感がしたのでパスしました。隣に置いてあったJHAudioのカスタムIEMもいい音してました。A1Dとはまたレベルの違うカスタムIEMの深淵を覗いた気がする。

安くバランスド・アーマチュアなカスタムIEMが欲しい

ならUE900をリモールドという選択肢が。カスタムIEMメーカーに自分のイヤホンを送り、バラして出たドライバを使ってカスタムIEMを作ってもらうことができるそうで。

eイヤホン経由ならRooth、AAWでできますね。Roothで2万程度、AAWで3万弱。

代理店を通さないのであればinEarzが一番安いかもしれません。ざっと計算したら送料など込みでも25000円程度で済みそうです。

調べてみると3万程度でもカスタムIEMが手に入ることは分かったのですが、この手の買物はある程度高いものを買った方が後々後悔せずに済むというのは経験としてあるので、僕みたいに財布にそこまで余裕がない人はカスタムIEMはもう少し様子見するべきかもしれませんね。

というか、UE900に不満もないのにイヤホン増やす必要もないですね。あれ。

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