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買ってよかった。Apple AirPodsレビュー。

なんでもっと早く買わなかったんだろう。

昨年末に発売されて以降、両耳分離イヤホンの火付け役となった感のあるAirPodsですが、やっと買いました。すごく良いです。とても。

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外観

木のデスクの上にこれ見よがしにMagic TrackPad 2とMagic Keyboardと一緒に転がしておくだけでそれっぽい雰囲気が出る、これだけで100点ですね。こういった同一メーカー間の親和性、見た目で気持ちが高まるのは大切なことだと思います。
こういうところはポータブルオーディオ界が適当に流してきたところですね。持っていて飽きるものが多すぎると思います。

使っていて気持ち良さを感じる場面が多いのがApple製品らしいところです。個人的に好きなのが、「ケースの蓋の開け閉め」と「AirPodsのケースへの格納」です。どちらも絶妙なマグネットの強さで、特に後者は吸い込まれるようにスッと入っていきます。

馬鹿馬鹿しい話かもしれませんが、こういう所で「いいもの買ったな」と思わせてくれます。

外見はEarPodsにそっくり。「うどん」部分がやや太いこと、装着感知用のセンサが内側にあること以外はかなり似ています。

最近街でAirPodsを着けている人も多くなり、AirPods本体を見たことがある方は多いと思います。以外と実物を見る機会がないのがケース。光沢があり丸みを帯びた綺麗なケースですが、キズが付きやすいのが難点。

特筆すべきはその小ささ。AppleWatchと比べてもこの程度。かなり小さいのが伝わるでしょうか。カバンの中で行方不明になりがち。

AirPodsへの充電はケースを介して行います。コネクタはもちろんLightning。
AirPods本体とケースそれぞれにバッテリーが内蔵されており、未使用時にケースに収納しておくとAirPodsへ充電されます。ケースがAirPodsのモバイルバッテリーになっているイメージですね。
AirPodsは一度の充電で4時間程度使えます。短く感じるかもしれませんが、ケースで4〜5回程度充電が可能。一度ケースを満充電すれば20時間ほど使えるため、Bluetoothイヤホンとしてはズバ抜けた再生時間の長さを誇ります。ケースからAirPodsへの充電は驚くほど早いです。ちょっと入れておくだけで100%になるので、「エェ?マジ?」となります。これは実際に試して欲しいところ。

ちなみに、ケースをiPhoneの近くで開けると、こんなポップアップが出現し、AirPodsとケースそれぞれのバッテリー残量を確認可能。

ケース裏側にはiOS端末以外と接続する際に使用するペアリングボタンがあります。他社製品とのペアリングが可能ではありますが、AirPodsの真価はApple製品との強力な連携にあるので、ぜひiPhoneやMacで使って欲しい。

強力無比な連携

購入して開封、そして手持ちのiPhoneとペアリングをするわけですが、ここからもう他のBluetoothイヤホンと違います。「iPhoneのそばでケースの蓋を開けるだけ」でペアリングが進み、ペアリングが終了すると、iCloudで設定が同期され、自分のiPad、Mac、AppleWatchでも使用可能になります。あとは再生したい端末側で、再生デバイスとしてAirPodsを選ぶだけ。

iPhoneではこんな風に。

Macでも。
ペアリングなしで繋がるというのは今までのBluetoothイヤホンを使ってきた身からすると恐ろしいことです。
外ではiPhoneで聴いて、家に帰ってきたらMacのiTunesで聞く。ゲーム、動画を見るためにiPadに繋ぐ。ジムでiPhoneを持たずにApple Watchに保存した音楽を聴く。なんてことが数タップ、数クリックで実現できるというのは、今まであったようでなかったことでした。

思えば、ほとんどが無線に切り替わりつつある2017年に、「ただ音を聴くためだけに」ケーブルを携帯端末から耳元まで伸ばしているなんて、笑える話だよなぁ、とまで思わされました。数年後には両耳分離イヤホンがメジャーになり、ケーブルのついたイヤホンを使っているのは一部のオーディオファンだけ、という時代が来るんでしょうね。「耳からうどん」やら「ダサい」やら揶揄しているつまらない連中はすぐに時代遅れになるので自信を持ってAirPodsを着けて街へ繰り出しましょう。

オーディオファンにこそ体験してほしい

「音楽が好き」な方は絶対に満足するはずです。いつも音楽を聴いていたい僕みたいなタイプはハマります。装着感は非常に快適なこともあり、常に自分だけにBGMが流れているような気分です。確かに、遮音性は皆無ですし、音質に満足がいかない方もいるでしょう。

しかし、僕は「外で音楽を聴くとき、正直そんなに音楽に意識を向けていない」んですよね。通勤、通学で音楽を聴いている時と、家で据え置きのアンプを使ってスピーカーやヘッドホン、カスタムIEMで音楽を聴いている時は明らかに違う。「音楽を聴くために音楽を聴いていない時の音楽」のためのデバイスとして、AirPodsはこの上なく上質、かつストレスフリーです。

そして、僕は決してAirPodsの音質が悪いとは思いません。静かな室内で聴くオープンタイプのイヤホンって実はかなり実力があるんですよね。

高級オーディオの半分は気分と頓珍漢な言説と思い込みでできています。それが楽しいのは重々承知です。怪しい物や高価なものには不思議な魅力がありますが、あえてここで、Appleという先端のハードウェアメーカーの作ったイヤホンに触れて、高音質だけではない、オーディオの別方向の進化に触れてもらえればと思います。

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