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【レビュー】フルサイズEマウント向け望遠レンズ「TAMRON F/4.5-6.3 Di III RXD A047」を買いました

【レビュー】フルサイズEマウント向け望遠レンズ「TAMRON F/4.5-6.3 Di III RXD A047」を買いました

2020年12月14日

フルサイズEマウント向けにやっと安価な望遠レンズが登場しました。純正の70-300ズームレンズであるSEL70300Gの半額以下の実売57000円で購入できる、「激安」とも言えるTAMRON F/4.5-6.3 Di III RXD A047を購入したのでレビューしていきます。

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スペック

詳細なスペックはTAMRON公式を確認してもらうのが早いのでそちらに譲り、純正レンズ等との比較をしてみたいと思います。

これまでフルサイズEマウントでテレ端300mmのレンズとなると、案外選択肢はなく、先述したSEL70300Gのみとなります。

SEL70300Gは854gと望遠レンズらしい重量級ですが、A047は545gと300g以上の差があります。A047は他社・他マウントのフルサイズ向け望遠レンズの中でもかなり軽量な部類に入ります。

SEL70300GはF4.5-5.6、A047はF4.5-6.3の可変F値です。

SEL70300Gにはレンズ内手振れ補正がありますが、A047にはありません。望遠域での撮影時のフレーミングのやりやすさに直結する要素なので気になる方は多いと思います。カメラ側のボディ内手振れ補正でどこまでいけるか。

SEL70300Gにはフォーカスホールドボタン・AF/MF切り替え・フォーカスレンジリミッター・ズームロックスイッチがあります。A047にはこれらの便利機能は一切なく、レンズ筐体はシンプルでのっぺりとしたものに。

撮影していて一番差を感じる部分は最短撮影距離だと思います。SEL70300Gは最短撮影距離0.9mですが、A047は1.5mと寄れません。

実機レビュー

さて、購入したA047を見ていきます。フルサイズEマウント向けタムロンレンズで統一されたあのデザインです。A036・A046・A056の大三元シリーズと同じですね。これ以上チープにならなくてよかった

これはぜひ店頭で実物を触ってみて欲しいのですが、驚くほど軽いです。最高です。657gのα7RIIIと組み合わせて約1.2kg。肩に掛けてても辛くない!

以前所持していたA036より、各部のビルドクオリティが向上しているように思います。A036ではプラの整形時に出てしまうパーティションラインがかなり目立つのが気に入らなかったのですが、A047はほとんど目立たなくなりました。スレキズも付きにくくなっているように思いますし、表面の塗装?コーティング?が変わったのかもしれませんね。

ズームは滑らかに動きます。フードを持って直進ズームのようにも使えます。ストラップで肩から下げていると、ふとした拍子にレンズが伸びてしまうことがあるので、やっぱりズームロックは欲しかったな、と思います。

最大ズームでレンズフードまで付けるとかなり長大です。

AFはそこそこ速い。 A036はちょっとAFの食いつきかたにクセを感じていましたが、サクサク合焦します。瞳AF・動物瞳AFももちろん使えます。

ただし、筆者の所持している純正標準ズームレンズであるSEL24105Gの爆速AFと比べると遅いですね。店頭でしか試していないのではっきりとは言えませんが、動体を撮るなど、AF速度を求めるのであれば純正のSEL70300Gを選ぶのが良いと思います。

今回、動物園に持ち込んでも撮影したのですが、手前の柵・檻にAFを取られてしまうことがあり、フォーカスレンジリミッターが欲しくなりました。MFに切り替えるにも、AF/MF切り替えスイッチがないためにカメラ側で設定変更が必要です。普段AF-Cを使っていますが、このレンズを使う時はDMFも多用するかも。

作例

カメラはいつものα7RIIIです。APS-Cモードで実質450mmまで扱えるのが超楽しい。

望遠レンズの経験値が無さすぎるので画質について深入りは避けますが、個人的には非常に満足しています。

ちなみに、レンズフィルターはAmazonで販売されている非常に安価な「waka MC UVレンズフィルター」を使用したのですが、特にゴーストやフレアが気になることもなく、これで十分なのでは?という気がしています。普段はEXUSなんですけどね。少なくともwakaはkenkoのMCプロテクターNEOよりは良いです。

まとめ

545gという超軽量なフルサイズ向け望遠ズームというだけで最高です。こういうのが欲しかった。Batis 2/40と2本持ってもカメラバッグが重くないのが嬉しい。デザインは安っぽいですが、実際安いので納得できます。

ただし、やはり望遠端F6.3は暗く、屋外でも場面によってはISOが跳ね上がる場面も見られました。高画素機であるα7RIIIの高感度耐性では厳しい場面も。より高感度耐性に優れるα7IIIやα7Cが価格の面でもベストマッチなのでしょう。

手振れ補正はボディに頼ることになりますが、望遠端300mmでも思っていたよりフレーミングは楽。レンズが軽いからでしょうか。APS-Cユーザーにも魅了的なレンズとなりそうですが、α6400などの手振れ補正のないボディで使うのはやめた方がいいです。

さらなる望遠を求めるなら、SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSMが10万円程度で購入できますし、フルサイズEマウントで望遠レンズを扱うハードルがここ数ヶ月でグッと下がりましたね。初めての望遠レンズ、かなり楽しめそうです。