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BORYOZA WIZMATE FX-ZでZ fcをXマウントカメラにする

中国BORYOZAからリリースされた、ニコンZマウントボディにXマウントレンズを装着可能にするAFマウントアダプター「WIZMATE FX-Z」を購入して試してみました。
購入からこの記事の公開までかなり時間が経っており、最新のファームウェアでは動作が変わっている可能性があるので、参考程度にご覧ください。

富士フイルムのレンズをニコンのミラーレスに

この製品は「FX-Z」の名の通り、富士フイルムXマウントレンズを、ニコンZマウントボディに取り付けるためのマウントアダプターとなります。AFも利用できるとのこと。私が知る限りでは、XからZへのマウントアダプターはこの製品が初めてです。
ニコンZマウント、特にAPS-Cセンサーを搭載するDXフォーマット向けレンズはまだラインナップが少ないこともあり、

購入方法

そのうち日本でも代理店がついて発売される?かもしれませんが、中国Taobaoを利用して個人輸入してみました。こういうのは勢いも大事なので。

BORYOZA FX-Z fringer记忆影像专卖店

Taobaoでは複数のセラーがWIZMATE FX-Zを扱っています。筆者はfringer记忆影像专卖店から購入。チャットの対応もよく、信頼できるストアだと感じます。
1500人民元前後にて販売されています。約3万円というところですね。余談ですが、Taobaoの日本円決済レートはかなり悪いので、ドルでの決済がおすすめ。筆者はTaobaoではRevolutバーチャルカードを使っています。
恐らく同等品と思われるマウントアダプターがAmazonでも売っていますが、面倒でなければTaobaoやAliExpressで探すのが良いでしょう。

開封

購入から一週間程度で届きました。中国の運送会社であるCainiaoが上海まで輸送後、航空便で入国し、通関後の国内配送は佐川に引き継がれていました。

外箱は質素ですね。プラケースに簡素な紙の外装です。謎の多い製品なので、ビニール袋に突っ込まれてバルクで届くんじゃないかとヒヤヒヤしていましたが、杞憂に終わりました。

これがBORYOZA WIZMATE FX-Z。マウントアダプターとしては非常に薄い仕上がりとなっているように思います。しっかりとした重みがあり、堅牢な作り。ロゴ等の印刷?はちょっと雑なようにも思いますね。

こちらがニコンZマウントボディ側。AFに対応するため、電子接点が見えます。

裏返すと、こちらは富士フイルムXマウントレンズ側。レンズと通信するための電子接点がこちら側にも見えます。

キャップにはmicroUSB端子が。
販売店に問い合わせたところ、今後WIZMATE FX-Zのファームウェアをアップデートする際に使うそう。


ニコンのDXフォーマットミラーレスカメラである「Z fc」に取り付けてみました。カメラ本体のマウント周りのカラーがシルバーであることもあり、あまり違和感を感じない見た目になっています。

横から見たところ。一見マウントアダプターを付けているとは思えないようなすっきりとした見た目。

Xマウントレンズを取り付けてみる

FUJINON XF35mmF1.4 R


まずはXマウントレンズの中でも神レンズと呼ばれるXF35mmF1.4 Rを装着。


違和感ないですね。

カッコいい。スナップシューターとしても持ち歩きやすいサイズ感。

FUJINON XF23mmF1.4 R


次はXF23mmF1.4 R。こちらも評価の高いレンズです。

XF23mmF1.4 Rの特徴として、フォーカスクラッチがあります。フォーカスリングを手前に引くことで、即時にMFに切り替える事が可能。これはマウントアダプター経由でも問題なく動作しました。

FUJINON XF56mmF1.2 R APD


F1.2の大口径にAPDフィルターを組み合わせた曲者中望遠レンズのXF56mmF1.2 R APD。このレンズはAPDフィルターを搭載している都合、富士フイルムのカメラであってもAF-Cがまともに動作せず、実質AF-S・MF専用レンズとなっています。

比較的大きく重めのレンズですが、マウントアダプターにガタつきなどはなく、安心して使えます。なんだか本当に違和感がないですね。

富士フイルムのレンズにはほとんどの場合絞りコントロールリングが搭載されていますが、BORYOZA WIZMATE FX-Zを経由した場合コントロールリングは使用できません。そもそもZマウントレンズに絞りコントロールリングが付いているものが無かったはずなので、これはどうしようもないのかも。

FUJINON XC50-230mmF4.5-6.7 OIS II


富士フイルムの廉価な望遠ズームレンズであるXC50-230mmF4.5-6.7 OIS II。AFは遅く、癖もありますが、軽くて価格比で良好な描写をする望遠レンズです。

富士フイルムボディで使用した際と比べた精度は不明ですが、レンズ内手ぶれ補正は動作しています。
あまりにも見た目に違和感がなく、もうコメントも特に思い付かない。

その他レンズ

  • SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | Contemporary
    • AF動作せず。
  • TTArtisan AF 27mm f/2.8 C
    • AF動作。
  • Voigtlander NOKTON 35mm F1.2
    • そもそもMFレンズであるが、電子接点付きのため、対応カメラではボディとの通信が可能。
    • BORYOZA WIZMATE FX-Z経由ではボディとの通信は不可。
    • 単純なMFレンズとしては使用可能。

18-50mm F2.8しか試していませんが、SIGMAレンズでは動作しない可能性が高いです。

動作感

AF-Sにおいては、富士フイルムボディには遠く及ばないものの、静物スナップであればそれほどストレスなく撮影できるだけのAF速度は出ている印象です。
どのレンズでもAF-Cは非常に低速。AF-Cはほとんど使い物にならないと思ってよいでしょう。

作例

散歩しながら撮影した作例をいくつか。XF23mmF1.4 Rと、XF35mmF1.4 Rを使っています。全てZ fcのピクチャーコントロールを利用した撮って出しです。

なかなか良いのではないでしょうか。撮って出しと言えば富士のフィルムシミュレーション、というイメージが強いですが、Nikonのピクチャーコントロールもいい味が出ています。

まとめ

前述したように、AF-Sで静物を撮る用途であれば、古めのコントラストAFのカメラを触っているようなテンポで撮影することはできます。ただし、レンズ、各ボディとの相性は未知数のため、思ったよりは使えるが、あまり期待しないように、といったところですね。

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