TEAC STOREにて無償貸し出しキャンペーンを行っていたので、TEACのポータブルヘッドホンアンプ、「HA-P5」を借りてみました。
HA-P5は現在実売5万円弱といったところで、ポタアンとしては最も「美味しい」価格帯。少し上にはmojo、少し下にはHA-2という強力なライバルが存在する価格帯です。Made In Japanの意地を見せてくれるでしょうか。
TEAC STOREは以下より。
TEAC STORE:https://store.teac.co.jp/
HA-P5:https://teac.jp/jp/product/ha-p5/top
性能
4極3.5mmGND分離に対応しているのはHA-2と同様。3.5mm4極がもっと流行ってくれれば嬉しいんですけどね…入力としてUSB-A、microUSB、コアキシャル、オプティカル、ラインインを備えます。繋がらない機器はほぼないでしょう。
バッテリー持続時間5時間は短いですね。
外観
ラウンドした筐体は実際に手に持ってみるとコンパクトに感じられます。重さも182gなので軽いです。が、厚みはしっかりあります。
サイドには3つのスイッチ。GAIN、デジタルとアナログのINPUT、USB充電のオンオフをそれぞれ切り替えることが可能。USBでの充電を任意に切り替え可能なのは嬉しいですね。接続先機器のバッテリーから勝手に給電してしまうポタアンも多いですし。
電源オンでボリューム周辺が青く光ります。これがなかなかカッコイイ。ボリュームは本体にほとんど埋まった形になっており、またトルクも重めのため、ポケットやカバンの中での誤操作は起こりにくいでしょう。
前面には3.5mm4極出力、オプティカルイン、コアキシャルイン、ラインインを備えます。USBを使用しない運用では、インアウトともに前面から出る形となります。これは地味に大切なポイントですね。両側からケーブルが出ると勝手が悪いですし。
後部にはラインアウト、USB端子、充電端子が並びます。充電はUSBでも可能。DAC付きポタアンはDAPとの接続でUSB端子が埋まってしまい、再生しながらの充電ができないものも多いので、このアイディアは悪くないと思います。欲を言えば、充電用端子もmicroUSB端子が良かった。
iPhone6sとのサイズ感はこんな感じ。6sとは横幅があまり変わらないので重ねやすいです。が、やはり厚みが出ますね。夏場の服装ではポケットにお供させるのは辛いか。やはりHA-2の薄さは素晴らしかった。
また、HA-2と異なりiOS端末側のボリュームは操作不可。
再生ソースの周波数によってランプが点灯。ONKYO HF PLAYERでのDSDアップサンプリングでもしっかりDSDランプが点灯しました。ちなみに、電源オン時にこのランプがグラデーションで光ります。一見の価値アリ。
全体的に完成度は高く、ユーザビリティに気を使った「分かっている」ポタアンです。
音質
環境は、MacBook AirとUSB接続。イヤホンはBA代表として、KL-サンカ。ダイナミック代表として、TFZ series 5。音源は「TOKYO EXPRESS -LIVE IN CONCERT-」など、浅く広く。
以前所持していたHA-2との比較がメインになります。
まず、ホワイトノイズはかなり抑え込まれています。HA-2ではやや耳についたホワイトノイズですが、高能率なサンカであっても全く感じさせません。無音を無音として表現できるのはとても大切なことです。小さい音量でもギャングエラーはなく、高能率なイヤホンでも使いやすいです。
が、残念ながら、音に関して手放しで褒められるのはその程度でしょうか。
あまりにも特徴がありません。無難すぎる。低域が薄いのが原因でしょうか。HA-2はサンカの弾むような低域にキレを付加して底上げしてくれていましたが、HA-P5はそれがない。かといって中高域がグンと伸びる訳でもない。これでウォーム傾向の味付けならまだ分かるのですが、どちらかといえばソリッド。
また、音場が何かおかしい。低域の薄さも手伝って全体的に腰高です。うーん。
無難に丸め込むのであれば、カテゴリは違えど、例えばDN-2002のような心地よいサウンドに仕上げて欲しかった。
据え置きスピーカーを愛用しているTEACなので期待はしていたのですが、正直イマイチでした。価格が下のHA-2に勝っているところがホワイトノイズ以外見当たりません。
ちなみに、アナログで使用すると一転していい感じに。
TEAC ティアック HA-P5 DAC搭載ポータブルヘッドホンアンプ
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