ワイモバイルにて、OPPO Reno3 AがMNPで一括4980円、OPPO Reno5 Aが機種変更で一括18000円(さらにキャンペーンでPayPayボーナス3000円分プレゼント!)とセールを実施していたので購入してみました。OPPO Renoシリーズは安価ながらFelica(おサイフケータイ)に対応しており、シリーズ初代のReno Aは大ヒットモデルとなりました。その後継機であるReno3 A、最新のReno5 Aを実際に使ってみました。
もくじ
ワイモバイル版はSIMフリー版とSIM周りに差異あり
Reno A、Reno3 A、Reno5 Aについて簡単にスペック上での違いをまとめてみます。
Reno5 A | Reno3 A | Reno A | |
---|---|---|---|
発売時期 | 2021/6 | 2020/6 | 2019/10 |
OS | ColorOS 11(Android11) | ColorOS 7.1(Android10) →ColorOS 11(Android11)へアップデート提供 | ColorOS 6(Android9) |
ディスプレイ | 液晶 6.5インチ FullHD+ 90Hz | 有機EL 6.44インチ FullHD+ 60Hz | 有機EL 6.4インチ FullHD+ 60Hz |
重量 | 182g | 175g | 169g |
SoC | SnapDragon 765G | SnapDragon 665 | SnapDragon 710 |
メモリ | 6GB | 6GB | 6GB |
ストレージ | 128GB | 128GB | 64GB |
カメラ | メイン:6400万画素・F1.7 超広角:800万画素・F2.2 マクロ:200万画素・F2.4 モノクロ:200万画素・F2.4 インカメラ:1600万画素・F2 | メイン:4800万画素・F1.7 超広角:800万画素・F2.2 マクロ:200万画素・F2.4 モノクロ:200万画素・F2.4 インカメラ:1600万画素・F2 | メイン:1600万画素 インカメラ:2500万画素 |
SIM | nanoSIM×2 ワイモバイル版はnanoSIM×1 | nanoSIM×2 ワイモバイル版はnanoSIM×1 | nanoSIM×2 |
eSIM | 対応 ワイモバイル版は非対応 | 非対応 | 非対応 |
microSD | 対応(nanoSIM2と排他) | 対応(nanoSIM2と排他) | 対応(nanoSIM2と排他) |
5G | 対応 | 非対応 | 非対応 |
Felica | 対応 | 対応 | 対応 |
防水・防塵 | IP68 | IP68 | IP67 |
指紋認証 | 背面 | ディスプレイ内 | ディスプレイ内 |
バッテリー | 4000mAh | 4025mAh | 3600mAh |
ワイヤレス充電 | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
税込価格 | 43800円 | 39800円 | 39380円 |
ワイモバイル版のReno5 AはnanoSIMスロットが一つのみ、またeSIMにも非対応となっており、デュアルSIMでの運用ができないことに注意が必要です。せっかくワイモバイルでもeSIMの提供をスタートしたにもかかわらず、この仕様は残念。デュアルSIMでのDSDV運用を行いたい場合には、SIMフリー版を購入する必要があります。ワイモバイル版は18000円と安価なため、仕方ないと割り切ってしまうのもアリです。
OPPO Reno5 A – ワイモバイルオンラインショップ
一見初代、3、5と順当に進化しているように見えますが、以下の点に注意が必要。
- Reno5 Aのみ有機ELではなく液晶
- Reno3 AのSoC「SnapDragon 665」はReno Aの「SnapDragon 710」と同等〜やや低スペック
OPPO Reno3 A – ワイモバイルオンラインショップ
実機フォトレビュー
Reno5 AとReno3 Aの外見を見ていきます。
まずはReno5 Aから。グリーンとブラックのツートンカラーの箱。
本体と、ちょっとした付属品。
付属品はクリアケース、取り扱い説明書、SIMピン。充電器やケーブル、イヤホン等は付属していません。
購入したのは「アイスブルー」。中華スマホによくあるギラついたブルーではなく、落ち着いたカラーです。
本体左側面にはボリュームキーとSIMスロットがあります。左側面にボリュームキーを配置するスタイルはiPhoneと同様で、Androidスマートフォンとしては比較的珍しいですね。
右側面には電源ボタン。
底面にはスピーカー、USB-Cポート、イヤホン端子。防水・防塵でありながらイヤホン端子が付いています。
大きな特徴であるFelica対応。Felicaアンテナは本体上部先端にあるようです。
ワイモバイルモデルのため、使用できるSIMは一枚のみ。microSDとnanoSIMのデュアルスロットになっています。BIGLOBEモバイル(au回線)のSIMを挿してみました。ワイモバイルで購入したReno5 Aは、出荷時には既にSIMロックが解除されているとのことだったので、APNの設定だけでBIGLOBEモバイルで使用できるようになりました。
続いてReno3 Aを見ていきます。
Reno5 Aの箱と比べ、およそ2倍の厚みが。
Reno5 Aと同様にクリアケース、SIMピン。
それに加えて充電器、ケーブル、イヤホンが付属しています。
付属充電器は最大9V-2Aの18W出力です。
購入したのは「ホワイト」。白から青紫へのグラデーションカラーが映えます。ちょっと安っぽい印象を持つ人もいそう。
Reno5 Aと同様、左側面にボリュームキーがあります。
右側面には電源ボタン、SIMスロット。
底面はスピーカー、USB-Cポート、イヤホン端子。Reno5 Aと同様です。
こちらもワイモバイル版のためSIMスロットは一つ。SIMロック解除済みで配送されてくるReno5 Aと異なり、ワイモバイルのサイトからSIMロック解除手続きが必要でした。
サイズ感はほぼ同等。どちらもすっきりとしたブルー基調のデザインですが、シンプルなReno5 Aの方が高級感があります。
初期状態
Reno5 A
起動して初期設定を済ませ、デフォルトの状態を見ていきます。
多少キャリアアプリが入っているのはワイモバイル版なので仕方ないですね。大抵はアンインストール可能です。
OSバージョンはColorOS11。
Reno3 A
こちらはColorOS7.1(Android10)でしたが、すぐにアップデートでColorOS11となりました。
カメラ比較
メインカメラ
まずはメインカメラの比較。画像クリックすると大きなサイズで確認できます。Reno5 Aの方が明らかに暗所部の階調が豊かでダイナミックレンジに優れていることが分かります。Reno3 Aは明るい部分の色味もややベッタリとしています。
建造物のような被写体では、明るい部分の描写はそれほど変わりませんね。ここから限界までズームしてみます。
Reno5 Aは最大20倍ズーム、Reno3 Aは最大で10倍ズームとなります。積極的に使おうと思える画質ではないですが、思ったよりノイズが抑えられていますね。
食べ物を撮影すると「料理」と判別され、やや彩度高めの色味になります。Reno5 Aの方が鮮やかですね。
超広角カメラ
超広角カメラでもメインカメラと同じような傾向になりました。Reno3 Aは暗所が潰れ、草木の緑の階調もイマイチです。Reno5 Aの印象はおおむねよいですが、青空の色味がややキツいか。
正直、明るいところであればReno5 AとReno3 Aの間に画質差はそれほどありません。
ベンチマーク
総合性能を測る「Antutu Benchmark」、CPU性能を測る「Geekbench」でのスコアを見ていきます。
Antutu Benchmark
Reno5 AのSnapDragon 765Gはさすがの高性能で、40万点に迫るスコア。
Geekbench
Reno5 Aのいいところ
実売2万円台ながら隙のないハードウェア構成
格安スマホでは省かれがちなFelicaを搭載、十二分な処理能力、防水防塵、最近のトレンドである高リフレッシュレートのディスプレイ、出来の良いカメラが揃っています。もちろん5G対応。それでいて200gを切る重さに抑えているのはグッド。
SIMスロットに制限がありますが、ワイモバイル版であれば一括18000円にキャンペーンでPayPayボーナス3000円分が貰えるので、実質15000円で購入できてしまいます。
ゲーム向けを謳うSnapDragon 765Gを搭載していることもあり、大抵のゲームも不満なく遊べるでしょう。
実はディスプレイ内指紋認証より使い勝手の良い背面指紋センサー
Reno3 Aではディスプレイ内に搭載されていた指紋センサーが、Reno5 Aでは背面に移動しました。ディスプレイ内指紋認証の方が見た目はすっきりとしていて良いですが、実はReno5 Aの背面指紋センサーの方が認識速度・精度ともに良い印象でした。
Reno5 Aの気になるところ
有機ELから液晶へのグレードダウンが惜しい
Reno A、Reno3 Aの有機ELディスプレイから、Reno5 Aは液晶ディスプレイとなりました。90Hzでスムーズな操作感ではありますが、有機ELの90Hzと比べると残像感は強く感じます。「60Hzよりスムーズなのは体感できるんだけど、本当に90Hz出てるのかこれ?」と思ってしまうこともあります、正直。同じくSnapdragon 765Gを搭載し、90Hz有機ELディスプレイを搭載するPixel5と比べると、Pixel5の方が明らかに滑らかに感じます。
Reno3 Aにはあるアンビエントディスプレイ(常時点灯)が使えない、ダークモードでの消費電力セーブ効果がないのは痛い。
液晶の表示品質そのものは悪くありません。視野角も広く、綺麗なディスプレイです。
ColorOSの悪癖である通知面の弱さ
ColorOS 11は以前ほど「クセ」のある印象は受けませんでした。しかし、省電力機能によりデフォルト設定ではアプリのバックグラウンド動作が制限され、通知の受信ができない、また大きく遅れるといった問題は以前のColorOSから改善されていません。
設定である程度対策できる部分ではありますが、問題なく通知が受けられる状態をデフォルトにすべきだと思います。
モノラルスピーカーが惜しい
スピーカーのクオリティはイマイチ。またステレオでもありません。
ワイモバイル版のSIMスロット改悪
前述した通り、ワイモバイル版はnanoSIMスロットが一つに減らされており、またeSIMにも非対応であるため、デュアルSIMでのDSDV運用ができません。対応band自体はSIMフリー版と変わらないため、Softbank系以外のSIMでも使えるのですが、やはりこの仕様は残念。
Reno3 Aのいいところ
安くて全部入り
Antutu20万点強と、昨今のスマートフォンの中ではロースペックの部類に入りますが、有機EL、防水・防塵、Felica対応など、欲しい機能は一通り揃っています。ただし、先代のReno Aからの進化があまり見えてこないのが残念。高性能とは言えないSnapDragon 665ですが、スクロールや各種アニメーションで明らかなモタつきが見られる場面は少なく、思っていたより快適な操作感でした。
気になる人も多そうなので書いておくと、ウマ娘は十分遊べると思います。
まとめ。Reno5 Aはこんな人におすすめ
格安スマホのグレードがまた一段階上がったと実感させてくれる高性能端末です。ベンチマークスコアだけを見れば、ちょっと前のハイエンドスマホを脅かすような性能を持っています。有機ELを採用しなかったことだけが残念ですが、特に気にしないよ、という方であれば、現在の格安スマホのラインナップの中では、かなり有力な選択肢となるでしょう。
ただし、ヒット作となった初代Reno Aから大きな進化はないのも事実です。Felica、防水・防塵、同価格帯では頭一つ抜けた処理能力が安価ながら揃っていたのがReno Aの強みでしたが、Reno5 Aはただただそれをブラッシュアップしただけとも言えます。あまり面白い製品ではないですね。
SIMスロット周りに制限がありますが、実質15000円で購入できるワイモバイル版は破格といえるでしょう。新規契約やMNPだけでなく、機種変更でも一括18000円で購入でき、8/31までの購入であれば3000円のPayPayボーナスがもらえます。今回、ワイモバイルへのMNPでReno3 Aを一括4980円で購入し、Reno3 Aが到着次第即Reno5 Aを機種変更で購入しました。こんな買い方もOKです。