格安なXiaomiスマートフォンの中でも、実売16000円台と安価なRedmi 9Tを購入してみました、SIMカード契約とのセットであれば1円や100円で購入することも可能となっていますね。
価格の通りミドル〜ローエンドクラスのスマートフォンとなりますが、XiaomiのMIUIを試してみたり、6000mAhの大容量バッテリーとデュアル物理SIMを活かして電話専用に使ったり、モバイルルーター代わりにしたり、サブ機として色々と勝手の良い製品となっています。
フォトレビュー
今回はBiglobeモバイル契約時に一括100円で購入しました。
国内版Redmi 9Tは「カーボングレー」「オーシャングリーン」の二色展開ですが、外箱に描かれているのは国内未発売の「トワイライトブルー」。日本国内向けに新規にパッケージを作るコストを削減した結果でしょうが、ちょっと戸惑いますね。
先に付属品から。TPU素材と思われるクリアケース、USB-Cケーブル、急速充電器、取扱説明書が同梱されています。写真にはありませんがSIM取り出しピンももちろん付属。
急速充電器はRedmi 9Tに18W急速充電を行えるものであり、別途買い足す必要はなし。
本体を見ていきます。オーシャングリーンは鮮やかなエメラルドカラー。
ボディは恐らくプラ製でしょうが、メタリック調な表面処理のおかげで金属感があります。放射状にヘアライン加工が施されており、指紋は全く目立たない仕上がりになっています。
大きなRedmiロゴが目を引きます。最近の中国製スマートフォンは背面にロゴが入るものが多いですね。
カメラユニットには4つのレンズを搭載。比較的コンパクトにまとめられており、悪目立ちはしないですね。
筐体上部にはイヤホンジャック。
3つ並んだレンズが48MPメインカメラ・超広角カメラ・深度センサー。「SUPER QUAD CAMERA」ロゴの左側に見えるのがマクロレンズとなります。
下部にはUSB-Cポート、スピーカー。
左側面にはボリューム、電源ボタン。電源ボタンには指紋センサーが内蔵されています。指紋認証は高速でストレスフリー。やっぱり画面内指紋認証より良い。
右側面にはSIMカードスロット。
nanoSIMカードを2枚、microSDカードを1枚のトリプルスロット。nanoSIM or microSDの排他仕様でないものは意外と珍しく、注目の機能です。
ディスプレイ面については特筆すべき点は無いですね。一般的な最近のスマートフォンです。
ディスプレイの縁までグリーンのボディではなく、黒いパーツが挟まっています。そういうデザインなのかもしれませんが、価格相応のチープ感を感じる部分ではあります。
ノッチは水滴型。ノッチ上部にスピーカーがあり、横向きで動画を視聴する際にはステレオスピーカーとなります。しかし、筐体下のメインスピーカーと比べるとやや音が小さく、アンバランスに感じることも。
Pixel 5と並べてみました。6.53インチの大画面ということもあり、流石にデカイですね。
スペック・ベンチマーク
OS | MIUI12(Android 10) |
プロセッサ | SnapDragon 662 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 64GB+microSD |
ディスプレイ | 6.53インチ 液晶 2340×1080 |
SIMカード | nanoSIM×2 |
ネットワーク | 4G LTE B1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28 docomo:○ au:○ Softbank:○ 楽天:○ |
OSは最新のMIUI12ですが、Android10ベースであることに注意。Xiaomiは製品によってはAndroid11ベースのMIUI12を提供していますが、Redmi 9Tは今のところ対象外。
海外版ではメモリ6GB+ストレージ128GBのモデルも存在しますが、日本向けは4GB+64GBモデルのみ。microSDにアプリを移すことはできないため、容量の大きいゲーム等の複数インストールには向きません。
LTEバンドは日本向けに重要なものが揃っており不満なく使えるでしょう。5G、eSIMには非対応。
Antutuベンチマークは18万点台。悪くないですね。
Geekbench 5はシングル300点強、マルチ1400弱。
SnapDragon 662はXPERIA 10IIやOPPO A5 2020などに搭載されているSnapDragon 665とほぼ同じもの。この価格帯では定番のSoCですね。それほどハードにスマートフォンを使わない、ブラウジングやSNS等メインのユーザーであれば、不満のない性能かと思います。
ゲームもそこそこ行けますね。ウマ娘を試してみたところ、レースではややコマ落ち感が感じられましたが、案外普通に遊べました。ただ、ゲームメインで買う製品では決してありません。
まとめ。ハードに使うメイン機には向かないが、バッテリーを活かした使い方で
「安いなりの妥協点」があまり表に見えてこない良作です。
良い点
- 物理デュアルSIM + microSDのトリプルスロット
- 幅広いLTEバンド
- 海外版はバンドが異なり、日本での利用には向きません。注意。
- 6000mAhの大型バッテリー
- 一日放置して7〜8%程度のバッテリー消耗。電話用に机上に置いておく自分の使い方では、一週間は余裕で持ちそう。楽天のSIMを挿して無料通話専用機にしたり、モバイルルーターとして使うのも良さそう。
気になる点
- ディスプレイ輝度が低め
- 明るさ最大でもやや物足りない印象。やや青みが強く、色の正確性にも欠ける。ただ、この価格でFHD+ 2340×1080の高精細ディスプレイを搭載したのはグッド。
- 重い
- 6000mAhバッテリーの代償か、198gとヘビー級です。手に持つ分にはそれほど重さを感じないのですが、ポケットに入れるとずっしり来ますね。
最大の敵は身内にあり?
Redmi 9Tは端末のみ購入で16000円台、SIMカードとの同時契約で100円が相場ですが、同じくXiaomiがSoftbankに供給している「Redmi Note 9T」、au向けの「Mi 10 Lite 5G」が大きなライバルになり得ます。
Redmi Note 9T、Mi 10 Lite 5G共にRedmi 9Tより上位のSoCを搭載し、5Gにも対応。どちらもMNPで一括1円で購入可能になる施策も出てきており、中古・フリマ相場も下落気味。キャリア端末となるためシングルSIMであり、対応バンドも限られますが、使い道によってはこれらを選ぶのも大いにアリかなと思います。